放射線治療を「より正確に・より安全に」行うために前立腺がんの放射線治療では、十分な放射線を当てながら、膀胱や直腸などの正常な臓器を守ることが重要です。
そのため当院では、
- 金属マーカー留置
- SpaceOAR(スペースOAR)注入
を組み合わせた、高精度放射線治療の準備を行っています。
対象となる方
- 前立腺がんで放射線治療を予定している方(IMRT/陽子線/重粒子線 いずれも対象)
- 副作用(特に直腸・排尿症状)をできるだけ抑えたい方
- 治療精度を高めたいと考えている方
金属マーカーとは?

前立腺の中に、ごく小さな金属の目印(マーカー)を留置します。
放射線治療のたびに前立腺の位置を正確に確認でき、ズレを補正しながら照射を行うことが可能になります。
この方法を IGRT(画像誘導放射線治療) と呼びます。
SpaceOAR(スペースOAR)とは?


前立腺と直腸の間に、医療用ジェルで一時的な空間(スペース)を作る方法です。
直腸に当たる放射線量を減らす効果が期待されます。
SpaceOARは、
- 約6か月で自然に吸収
- 体内に残らない
- 日常生活への影響はほとんどない
とされています。
2つを組み合わせるメリット
• 金属マーカーで 前立腺の位置を正確に把握
• SpaceOARで 直腸を放射線から守る
• 治療精度と安全性の両立が期待できます。
副作用が少なくなると報告されています
金属マーカーを用いたIGRTでは、マーカーを使用しない場合と比べて、
排尿に関する症状(頻尿、排尿時の違和感、血尿など)、排便に関する症状(下痢、直腸の違和感、出血など)といった放射線治療に伴う副作用が少なかったという研究報告があります。※すべての方に副作用が出ないわけではありませんが、副作用のリスクを下げることが期待される方法です。
当院では、治療効果だけでなく、治療後の生活の質(QOL)を大切にしています。
そのため、放射線治療を受ける患者さんには金属マーカーとSpaceOARを用いた高精度治療をご提案しています。
不安な点は、治療前に丁寧にご説明しますので、安心してご相談ください。




